ライブドア規約変更関連

私の主張とあわせてまとめてみました。

(中略)


第8条 (ウェブログの公開について)


(変更前)
本サービスにて作成されている全てのウェブログについて、当サイトの宣伝を目的として利用者への通知なしに自由に利用することができるものとします。


(変更後)
本サービスにて作成されている全てのコメントおよびトラックバックを含むウェブログについて、弊社は、利用者への通知なしに無償で利用することができるものとし、利用者は、弊社及び弊社の指定する者に対し、著作権等(著作者人格権の行使も含む)を行使しないものとします。
(livedoor Blog 開発日誌11/12より)

(中略)


04.11.12 「利用規約の一部変更のお知らせ」について補足をいたします。

第8条 (ウェブログの公開について)
・この条文はライブドア著作権が帰属する意味ではなく、あくまでも著作権はそのblogの作者に帰属するのも(原文ママ)です。
弊社は主に当サイトの宣伝を目的に利用する場合を想定して、当事者へ無償で利用することをこの規約で確認しておりますが、宣伝かどうかの定義をすることが困難な場合も考えられる為にこのような定義といたしました。
(livedoor Blog 開発日誌11/15より)

(中略)


修正後(本日)

第8条 (ウェブログの公開について)
利用者が著作したウェブログとそれに付随するコメント及びトラックバックは当該ウェブログを著作した利用者に著作権が発生するものとします。但し、宣伝、利用促進、出版等を目的としウェブログサービスの著作物を使用する場合、利用者は弊社に対し、当該著作物を著作権法の規定に基づき無償利用することを期間無制限で非独占的に許諾し、かつ弊社及び弊社の指定する者に対し著作者人格権を行使しないものとします。


検討の結果、上記の通り修正をさせていただきました。

著作権についてはウェブログを著作した利用者に帰属しますので、その利用について弊社は制限をすることはありません。
また、著作者人格権の記述については、もちろん故意に著作者人格権を行使せざるを得ない行為(改悪など)を弊社が行うことはありませんが、例えば、文章を読みやすくするための編集などを行う際に都度確認をしないで済むようにする、などの効果を想定した上でこのような表記とさせていただきました。
(livedoor Blog 開発日誌11/16より)

今回の騒動をまとめてみて見ると、最初の規約変更の告知では、ライブドア側の日本語が下手で、ユーザーに喧嘩を売っているような表現を突然押し付けた形になり、当然ユーザーは大反発、そしてその騒ぎを沈静化させようと補足を公開するも最近のライブドアはユーザーを不信にさせている事と、補足の有効性が疑問視されてまた反発。そして規約本文の表現を一部改正した、というのが一連の流れのようです。


今回の騒動はブロガーの横のつながりが見られ、最初の規約変更を告知した記事へのトラックバック数はなんと372件(11/20日現在)にものぼりました*1。そして規約改正反対運動の主な成果ですが、「ライブドア側のボーダーラインが確定した」という事だけです。最初の規約変更から(恐らく)最後の修正までに変わった事は表現のみで、表現が若干穏やかに、そして分かりやすく明確になった事だけです*2。つまりライブドア側の主張は基本的に何も変わって無いのです。


ただ、これだけ反対意見が続出した上で規約変更をしなかったのはライブドアからしたら決して譲る事ができないものなのでしょう。具体的に言えば「付随するコメント及びトラックバック」「出版等を目的」という部分は、(ユーザー側もライブドア側も)現時点では削除する事は不可能だという事です。あくまで戦い続けるという人もおられますが、それはハッキリ言って労力の無駄使いなのでやめた方が良いと思います。


自分が利用しているサービスでないので、少々冷たい意見となりますが、ここからは個人個人のユーザーの考え方次第でしょう。「出版等を目的」を代表としてこの変更後の規約から感じるリスクや不安感、それと「ライブドアブログの品質」これを天秤にかける事により「ライブドアブログを脱退するか?それとも利用し続けるか?」の2択に迫られ、選ぶ事になると思います。こればかりはどっちが正しいかなんてものは選択する本人にしか分からない事だと思います。


今回の騒動でライブドア側が「悪い」と言うつもりはありません。ライブドアも企業ですので、利潤を求めるのは当然ですしそうあるべきです。ただ、個人的な印象としてはどうしても負の印象を持つ事を免れませんでした。最大手のブログサービスが明らかに必要以上の権利を主張し、信用を失っていく事は確実にブログ界*3の損失なので残念だと言うしかありません。ただ他のサービスはこれを教訓にして、できるだけユーザーに不信感を与えずにlivedoor Blogに負けない良質なブログを開発していって欲しいなと思います。


参照URL
livedoor Blog 開発日誌 2004/11/12
livedoor Blog 開発日誌 2004/11/15
livedoor Blog 開発日誌 2004/11/16
HULA's ねたばれ帳 11/17
どすこい日記 11/17
法学の都11/17
うたたねの記 11/19
空蝉ぶろっぐ 11/19

*1:ただ、利用者登録数が20万人らしいので単純計算ではたった500分の1だけのユーザーが反発していたととる事もできます。そこらへんはどうなのでしょうか?

*2:十分大きな成果ですが、多くのユーザーが問題にしていたのはこの点だけではないハズです。

*3:そもそもブログ界なんてあるのか知りませんが、敢えてこういう表現をとらせてもらいます。