堀江君や村上君について

僕はあの人達(特に堀江君)は大っ嫌いでしたけど。彼らを叩く今の論調は度を越していると思います。


例えば村上君が会見で発した「僕は法を犯しましたけど、法律の範囲内で金を稼ぐ事がそんなに悪い事ですか?」という発言に対して各メディアは「汗水垂らして働いていないクセに何を言ってるんだバカヤロウ、ちゃんと働け」というように反論しています。いや、それはその通りだと僕も思うんですが、それは「公共電波」にのせて主張する事じゃないだろと。「法さえ犯さなければ何をやってもいい」これは法治国家の大原則で、極論を言えば法律に「人を殺してはいけない」と書いてなければ人を殺しても何の問題も無いワケです。まぁそれが倫理面や道徳面ではどうなのか…という問題については答えが明白なワケですが。


僕が堀江君達を嫌いだったのは時間外取引などなど、法律の穴を掻い潜ってコソコソ金儲けしてたクセに、それを自慢気に話す成金そのままな態度、つまりは人間性が大嫌いだったんです。王として振舞うのを許されるのは王への道を歩んできた者だけで、彼らの道は決して王への道では無かったのだと今でも思ってます。はっきりいってこれは彼らの人格への攻撃です。でも、それはあくまで一個人の人生観などからくる意見で、多大な影響力を持っていてなおかつ「公共」を自負するメディアがそんな事言ったらいけないです。メディアが非難できるのは粉飾決済とインサイダー取引だけであって、阪神がどうだとか星野がこう言っていたとか村上君に買収された企業はどうだとか、そんなもんは報道するべき事では無いのです。


メディア…つまりはマスコミが「マスゴミ」と揶揄されるくらいレベルが低いのは周知の事実ですが、今回の事で法律に触れて無い事を攻撃するのは完全な人格攻撃であり「公共」が一個人の人格を全否定しようとしているこの恐ろしい現状をどれくらいの人が気付いているのでしょうか。


メディアが持ち上げ、それゆえに出る杭は打たれてしまった感のある2人だけに、彼らの事が大嫌いな僕でさえ今は逆に不憫に思えて仕方ありません。