ゲッターロボ

私は(原作版)ゲッターロボが好きです。


まず、竜馬と隼人の登場シーンが最高です。竜馬は空手家として登場し、父親の無念を晴らす為に全日本武道大会に殴りこみをかけ参加者、主催者ともどもぶちのめすという豪快な暴れっぷり。隼人は学生革命家として登場して、大臣殺害の計画を立てていて、それに逆らった手下の顔の皮を剥いだり、目潰しを打ったりもう無茶苦茶。竜馬は初登場以降どんどんイイ子になっていくのに比べて、隼人は「これからは弱い人間に生きる資格なんてねえんだ!!」というセリフを吐いたりして、単純一途なキャラにならなくて本当に面白いです。


戦闘シーンはゲッターロボスーパーロボットだからといって力で押す戦いではなく、3機合体で分離も素早くできるという利点を活かしたどちらかというとヒットアンドウェイに近いゲッターサーガ(シリーズ)の基となる戦いを存分に披露してくれます。
私のお気に入りシーンは2つあります。1つは武蔵の最期です。これは色んなところで絶賛されてるシーンなので説明不要かもしれませんが、普段はギャグ担当の武蔵が命を賭けて、地球を守る使命を竜馬、隼人らに託して、特攻していくシーンは思わず涙が零れ落ちそうでした。


そしてもう1つは早乙女博士の息子、達人が死んでしまい、早乙女博士は「わしとリョウさえ生きていればいんじゃ、それだけで運がよかったんじゃ、リョウとわしさえ生きていればゲッター計画は完成できる。」と見た目は気丈に振舞いつつも、雨に涙を流されながら、「ゲッターさえ動いていたらなぁ…。」と呟くシーンです。なんともいえない哀愁が漂っていてこちらも涙モノです。


ゲッターサーガの出発点となった名作ゲッターロボ。読む人は選びますが、ロボット物が好きな方は是非読んでみて下さい。現在は双葉社文庫名作シリーズとして出版されています。