24 -TWENTY FOUR-(シーズン1)

24 -TWENTY FOUR- シーズン1 DVDコレクターズ・ボックス


ドラマの1時間が現実の世界の1時間とリンクしているリアルタイムドラマです。基本的に丸一日の話です。ただ、たった一日という設定の中にこれだけのモノを詰め込むという発想は正に天才そのもの。サスペンスは勿論超一級品なのですが、アクションや人間ドラマも大満足の出来です。映画にするにはスケール大きすぎるからドラマにしたという宣伝文句にもおおいに納得。確かにこれは映画にはできない…(良い意味で)。こういうの観ていると日本のサスペンスドラマはアメリカに永遠に追いつきそうに無いなぁ…。


序盤は人物紹介的な内容があるのですが、このドラマは性質上回想シーンなど挿入できないので、登場人物の会話などから個人個人の人物像が浮かんでくるようになっているのですが、その手法が実に見事。基本的に2〜3の事件が同時進行しているのですが、各事件をテンポ良く進めながら、なおかつ登場人物の人間性を実に上手く押し出しています。


中盤は人間関係も見えてきて、その上での人間同士の駆け引きが実に見事。このドラマの肝である、リアルタイムとのリンクを最大限に活かした上で、誇張ではなく1秒1秒の緊迫したドラマが最高に楽しめます。


そして終盤はラストという終着駅に向かって複数の事件が綺麗な一本道に沿って展開されるのですが、猥雑さなどは微塵も感じさせられません。そして衝撃のラストが待ち構えているのですが、これはやや展開や伏線を投げ飛ばして挿入されたような感じを受けました。全くもって予想していなかったので本当に衝撃を受けました。あれを前もって予想できる人は果たして何人いるのでしょうか?しかし、基本がサスペンスドラマなのであれはあれで最高の展開。ストーリーの本線は綺麗にラストに向かっているのにそれを崩す事なく意外性をぶち込む手法には脱帽するしかありませんでした。


新鮮な手法とそれを最大限に活かしたこの作品。中盤から終盤にかけては誇張無しで一秒一秒が緊迫が緊迫し、目が離せません。ただリアリティという観点から見た場合はたった一日でこれだけのイベントが動き、人間関係も激しく動くのは正直あり得ないという印象を受けます。しかし「エンターテイメント」としては間違いなく超一級品。こういうのが本当の「ドラマ」というモノなのだと思いました。


本当に自信をもってオススメします!見ないと人生を損していると言っても過言では無いです!


※(私が過去運営していたサイトの過去ログより抜粋、一部、追記修正アリ)