24 -TWENTY FOUR-(シーズン2)

シーズン1の1年半後を舞台とした完全な続編です。

序盤は事件の全貌がつかめなかったり、主要人物は前作とほとんど同じなので前作に味わった新鮮味が感じられず少し面白味に欠けます。しかし相変わらずじっくりと作りこまれているのは良。

中盤は…とうかむしろ中盤こそがシーズン2の肝。ドラマ全体の流れとしても1つのヤマを迎えて、ここらへんで終わっててもなんら違和感の無い感じです。前作同様のサスペンスも観られ、私は映画やドラマではあまり泣かない方なのですが、私はヤマ場で泣きました。予想はしやすいベタな展開なのですが、それと分かっていて泣けるのは非常に丁寧に作りこまれている証拠だと思います。

終盤は細かなイベントを繋ぎあわして大筋に持っていった感じなのですが、なんというか少し猥雑さを感じました。もう少しまとめて大きな一本道を演出した方が良かったかと思います。しかしラストは前作とは全く違う意味での衝撃のラストです。

全体的にはサスペンス要素がシーズン1に比べて減ったのですが、「人間を描く」という事に関して力を入れたような感じを受けました。シーズン1でもそうなのですが、このドラマの人物は皆良い意味で非常に人間臭いです。登場人物全員になにかしら欠点を与え非常に人間臭く描いています。そしてシーズン1では負の部分しか見せなかった登場人物がシーズン2では正の部分を見せるというシチェーションが非常に多いです。人間の正と負の部分を丁寧にかきわけるというのもドラマの1つの大きな魅力であるという事を再認識しました。ただ1秒1秒の緊迫がやや希薄になったのは少し残念。だけど、シーズン1同様エンターテイメントとして一級品なのは言うまでもないです。後、サスペンス性と人間ドラマは完全に個人の好みの違いだと思うので、人によってはシーズン2の方が評価が高くなるの事もあるかと思います。

なおシーズン1を観てないとストーリーが全く分からないところもあるので、事前にシーズン1を観ておく事は必須です。

※(私が過去運営していたサイトの過去ログより抜粋、一部、追記修正アリ)