ちと思う事

最近の自分のログを読み返して(書いてる時も感じていたが)。思った事が「けなすより褒める方が数倍難しい」という事これは単純に文章力不足(も要因の1つではあると思うが)だけが原因ではないと思う。


ネガティブな事柄は、自分が気に入らなかった部分を元にしてテキストを書き始めるのだが、「何故嫌いなのか」という理由は得てして論理的に浮かび上がってきやすい。例えばダメなアクション映画をけなす時は、ダメなアクションの部分を抽出して「〜という作品と比較してみると一目瞭然」とか「ワイヤーやCGの使いどころがみえみえすぎる」、と簡単にけなす事ができる。そして、そういう具体的な事柄も浮かび上がってきやすい。はっきり言ってけなす事を主題とした文章は小学生レベルの作文が書ける人なら誰でも書けると思う。勿論上手い下手はあるけれども。


だけど逆は難しい。ポジティブな事柄は「良かった」と思ったその後が難しい。その「良かった」という率直な感情がテキストを書く上で直接は繋がらないし、繋げにくい。またアクション映画で例えるが、良いアクション映画を見た後は単純に「良かった」と思いその理由は「凄かった」という事になる事が多い、そこに明確な理由が無い場合は多い。


端的に言うと、「悪い作品は分かりやすい原因があってダメ。だが良い作品は理由など無い、良いモノは良い。」これだと思う。


この観念は俺の見聞の狭さも影響していると思うが、「良い作品」というのは、多少の欠点があっても心の奥深くに直接訴えかけていくもので、そこから論理的な「良さ」を掴み取るというのは余程分析力が無いとできないと思う。さらに自分が心底感動し、「生涯最高」と叫びたくなるような作品はその「分析力」そのものを揺さぶる程のエネルギーを秘めているので余計にタチが悪い。


「良い作品」を自分の言葉でその感動の原因を第三者に分かりやすく説明できる人は最早(物書きor批評家の)アマチュアでは無いと思う。さらに自分が「生涯最高」と思う作品までも同じ事ができるのなら(その人の現在の職業がどうであれ)プロだと思う。


死ぬほど眠いので今回の更新はここまで、次回はテイルズシリーズのレビューやる予定。勿論アマチュアレベルで。