日本シリーズ総評:運営編

現場の選手や監督に関して言えば100点満点の今回の日本シリーズでしたが、運営側は完全に落第点でした。


今シリーズは視聴率がかなり悪かったそうですが、やはり第1戦の審判のミスジャッジで40分以上にも渡る中断という最悪の事態を引き起こしたのも大きな要因でしょう。詳しい経緯は省きますが、あれだけの大舞台であれだけの誤審をするのは最悪です。問題の主審と二塁審の詳しい経歴を知らないので大きな事は言えませんが、日本シリーズという大舞台である以上優秀な審判をつけるべきでした。しかしいくら優秀な審判をつけても審判が人間である以上ミスは起こります。それは確かに仕方の無い事かもしれません。しかしそのミスによって引き起こされた問題が西部と中日のどちらの監督も決して妥協できないものであると分かった時点で「お偉いさん」が事態の収拾に全力を尽くすべきでした。結局は中日側の主張を通し西部側には「審判が試合中に誤審を認める。」という異例の処置を取って顔を立てたワケですが、審判団だけでは事態の収拾がつかなくなったと気付いた時点で多少強引にでも早期に解決させるべきでした。あの無意味な議論*1を延々と見せられる観戦者はたまったもんじゃありません。あくまでファンあってのプロ野球ですからそこを良く考えてみて欲しいものです。


そして地上波のTV中継は本当に最悪でした。CMが長すぎて中継再開時にはバッターがアウトになっていた…なんていう事態も多々ありました。確かに短期的にみたらCMをバンバン流した方が収入になるのは分かりますが、いくらなんでもヒドすぎました。視聴者をバカにするのもいい加減にして欲しいです。野球だけで無く他のスポーツ全体にも言える事なんですが、スポーツ中継というものはスポーツの本来の面白さと商業目的が程よくバランスをとって共存しているものなのですが、今回のケースは明らかにそのバランスが崩れていました。「スポーツは夢を売る商売」とはよく言ったもんですが、「夢」が無いスポーツは全然面白くありません。そしてその部分を削りとる放送局も不快です。「夢」を放送しようとしない放送局はスポーツを放送しないで欲しいです。


今回の日本シリーズを見て、今野球界が抱えている問題がおぼろげながら見えてきました。本来なら球界の危機であるからこそ、より一層努力をしないといけないハズなのですが…。私のように野球を愛する人はどんどん減っていってるという事でしょうか。悲しい事です。

*1:お互い正論の為普通に決着がつく事はあり得ませんでした。