加納氏の文章(12/1)を受けて

参照:http://d.hatena.ne.jp/kanou/20041201


まぁ誤解されても困るので繰り返し言っておきますが、更新が遅いのは他意があるワケではありません。白旗のような文章を書いた人間なので信じてもらえないかもしれませんが、できれば変な勘ぐりはしないで頂きたいです。


別に隠す必要も無いので今回の件について、どのような議題に分けて説明しようと構想していたかというを公開すると、


1・白旗を書いた目的
2・参照リンクの不適切さのお詫び
3・地球儀の螺旋の「インターネット小林よしのりとインターネット」についての補足
4・双方の食い違いのまとめ
5・小林よしのりがネット全体を対象としている説明


以上の5つの議題を構想していました。簡潔に説明すると、1は直接議論の大筋とは関係無いのですが、「白旗」によって加納氏に不快感を与えてしまったのでそのお詫びと、白旗を書いた経緯についてやや説明をする文章。2は推理を引用箇所の説明不足を補完するために参照にしてしまった行為の不適切さという私のミスを説明し、それを謝罪する文章。3はインターネット「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)という推理についての議論は本来の議論の大筋から外れてしまうので、議論の保留を提案し、そのために加納氏に無断時間を費やさせってしまった事について改めて謝罪する文章。ただ、加納氏の言及部分で作者のキリコ氏の名誉、人格に関わる部分についての言及があるため、そこは保留していたら流石にヤバイと判断したので、その部分についての説明。4については私と加納氏の議論で根本的な前提条件において食い違っている部分があって、その事により議論が大筋から大幅にそれてしまったので、、根本的な前提条件が議論の初期で食い違っていた事の分析と、それによって本来の議論とはそれてしまった部分についての議論の撤回、と撤回するような方向に図らずも議論を誘導しまった事について謝罪する文章。5については本来私が説明しなかったいけかった部分を説明する文章。


というような流れで私のミスを謝罪し、本来議論しなければいけなかった部分に議論の争点を絞込み、そこを説明しようと思っていたのですが、加納氏の12/1の日記が公開された事により、かなり状況が変わりました。


予定していた議題の1、4、は大幅に論点がスライドされた議論を本来の流れに修正する事が目的だったのですが、なんと加納氏が丁寧にも元の流れに修正してくれているのです。その理由はなんと私の時間的余裕を考慮しての事、本当に有り難い事です*1。少し詳しく説明すると、加納氏はなんと自腹で、『新ゴーマニズム宣言 勝者の余裕』を買われて、私と同じ土俵に立ってくれたのです。実は4で問題にするハズだった前提条件の違いとは「現物を見てないか見ているか」で、私は(私の勝手な勘違いにより)加納氏が現物を見ているという事を前提として議論を始めてしまったので、私と加納氏は立っている土俵が違い、それによりズレが生じていたと分析しました。それによる食い違いを説明して、「現物を見ている」と思い込んでいたために必然的に説明不足になった部分を追記(というような形に)し、私が加納氏の土俵に降りて行こうと*2していたのですが、なんと加納氏自らその問題を解決してくれたのでした。


私もこの件はある意味1つのストレス要因となっていて、できるだけ早く解決したいと思っていたのですが、12/1の加納氏の日記を見る限り向こうにもその意思があると感じたので私もその方向で話を進めたいと思います。


まず、当初の予定では詳しく説明するハズだった2と3を要点だけ述べる事にしたいと思います。


2・「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)ですが「小林よしのりが過剰とも思えるネット批判をするのはこういう理由だったら納得できる」という良く出来た推理です。ただこれはもう穴が入ったら入りたい気分なのですが、加納氏が「貴方の引用の仕方では小林氏がネット全体を指している事が分からないですよ。」と問うてきたのに対し、私は自分で説明する事を放棄して、あろうことか推理を参照にして、「まぁこれでも読んで下さい。」というチンプンカンプンな態度をとってしまったのです。こんなワケの分からん態度をとった事について少し説明すると当時の私は参照資料として提示したにも関わらず「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)の文章の内容を完全に把握して無かったのです(具体的に言うと推理という事に気付いて無かったです…本当にお恥ずかしい限りです)。なぜそんな適当な態度を取ったかと自己分析すると、根底としては私の心理の奥底に「どこかで質問者を舐めてた」事が挙げられます。本当に申し無い。今から考えると「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)は(推理なので)参照資料として全くふさわしくありません、なので、「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)を参照URLとして提示した事を撤回します。全て私の(色んな意味での)認識の甘さが引き起こした問題です。謝ってばかりだと謝罪の価値が薄れそうですが、謝らずにはいられません。本当にすいませんでした。


3・「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)の推理が良く出来ているかどうかは私と加納氏の間で意見が分かれるところですが、今回の議論の本来の趣旨から外れるトコロとなるので、本当に申し訳ありませんが割愛さして頂きます。*3ただ加納氏の11/29の日記で

実験と書いておけばあてずっぽうな意見でもネットで公開してよいわけですか。それは今回こば氏が批判した「やりたい放題」なものではないのですか。

という記述の部分について少し説明する部分があります。前述した通りあてずっぽうかどうかを議論するのは、少なくとも今の状況で私がやるべき事では無いので、その分についての反論は割愛します。ただ著者キリコ氏の名誉の為にどうしても補足しなければいけない部分があってそれは、私が批判した「ネット=匿名=やりたい放題」の連中とキリコ氏は明らかに一線を画す存在という事です。具体的に説明するとキリコ氏は

「自分の書いた文章が元でトラブルが発生しても、匿名性の蓑に隠れて風説被害垂れ流しの2ちゃんねるなどに比べて数倍健全だと思うのでそれもいい(そもそもハンドルもそのうち本名と切り替える予定だし)(参照URL:http://d.hatena.ne.jp/tragedy/20041102#p2)

と言っており(ついでにいうと顔写真は公開済み)、将来的に匿名性というものを半分放棄する予定であり、自分の文章から生じた責任は全て受ける覚悟でいるのです。なので匿名性に隠れて人をボロクソにけなし、その責任から逃げるような輩とは同一視する事はできないと思います。(※なお、キリコ氏は過去2つのサイトを同時に運営していて、私が引用した文章は「旧地球儀の螺旋」にある文章です。http://red.ribbon.to/~kiriko/index.html参照:両方が同一人物である証拠(?))


そしてこれから加納氏の文章に意見するワケなのですが、2の通り「小林よしのりとインターネット」(地球儀の螺旋)に直接関係した部分はカットしたいと思います。本当にすいません。


丁寧にも加納氏は当初問題となった部分をまとめていてくれて、

小林氏は、田原総一郎氏が「2ちゃんねる」を見て「世論が変わる」と思ったということを挙げて、「驚いたな、こりゃ!」と煽ってみる。そして、「わしに言わせれば、ネットは『便所の落書き』である。しかも己れのクソで書いた落書きである。」「インターネットも世論も、どっちも私心の世界である。世論調査など公心なき意見の確認にすぎない。」と述べ、結論に入る。
日本社会は急速に「ネット思考」と「短絡世論」に落ちていっている。ネットだのチャットだのは、異常者の共同体だと思え。大人たちよ、少年少女を、意識下の迷路から救い出せ!
これは如何に読むべきだろうか?いくら自分勝手な私でも、「思え」という語だけで小林氏は断じていないとは言わない。けれども、どうだろう。私の強調した箇所を見て欲しい。感情論を前提(「驚いたな、こりゃ!」)とし、一般論ではない(「わしに言わせれば」)ことを断った上で、「ネットは『便所の落書き』である。しかも己れのクソで書いた落書きである。」と断じているのだ。むろん、それでは公的な、つまり一般的普遍的な意見とはなり得ないから、結論部には「思え」という、一般化できはしないが覚悟を促す記述があるのではないか?
文脈という。例によってgoo辞書を引けば、1として「文における個々の語または個々の文の間の論理的な関係・続き具合。文の脈絡。コンテクスト。」とあり、2として「一般に、すじみち・脈絡。また、ある事柄の背景や周辺の状況。」とある。私は「文の間の論理的な関係・続き具合。文の脈絡。」を指摘し、「すじみち・脈絡。また、ある事柄の背景や周辺の状況。」も指摘した。恣意的な解釈ではない文脈の読み方を述べたつもりだし、このような前提のもとでは同様の結論しか導き出せないはずだが、如何だろうか?こば氏。

とこの部分のみ意見すればいいようになっています。なのでこの部分にしぼって意見したいと思います。長くなったので1回切ります。
※引用説明とか時間の関係上すべてすっぽかしています。どうしても引用元が不明で意味不明な事になっているとかの場合のみご連絡下さい。

*1:皮肉などの意味は全くないです。念のため

*2:具体的に言うと、現物を見ていない人にも分かるような説明を書くこと

*3:というか最近まで文章の意図を完璧に理解していなかった私が満足に説明、擁護できるかどうか不明ですし…