こばの奇妙な受験(第5部)

このこばには、夢がある!


・1度でいい事を、見直ししいけりゃあいけないってのは、
そいつが頭が悪いって事だからです。


・3度目も見直しさせないでくださいよと、頼んだはずだ。
何度もって事は、(どうせ間違いに気付かないし)無駄なんだ……
無駄だから嫌いなんだ、無駄無駄……


・この味は!
………答えを間違っている『味』だぜ……


・あなた…『覚悟して来てる人』……ですよね。

大学に「合格」しようとするって事は、
逆に「不合格」にされるかもしれないという危険を、
常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね…


・大学が人を選ぶにあたって……一番『大切な』事は何だと思うね?
それは『学力』だよ、こば君!
大学が人を選ぶにあたって、最も大切なのは『学力』なんだ。
それに比べたら、「本当は頭がいいハズ」とかいう妄想や、「本当は才能があるハズ」なんて現実逃避は、
このクラッカーの歯クソほどの事もないんだ…。


・マ・リ・オ・ズッ・ケェロ
合格・補欠合格・不合格ッ!『合格』、『補欠合格』、『不合格』ッ!
ぎゃははははーーッ、こいつ、名前占いで、『不合格』行きだぜェーーッ。


・4問…………
どういうこったよ、こいつはッ……?4問しかねーぞ、おい!
何で残り『4問』なんだよッ!ええ!?おい!


・『合格して来い』って、命令…………『未』完了…………


・こばッ! おまえの命がけの受験ッ! ぼくは敬意を表するッ!


・おいオメー、さっきからうるせえぞ。「合格する」「合格する」ってよォ〜〜。
どういうつもりだてめー、
そういう言葉は、オレたちの世界にはねーんだぜ…
そんな、弱虫の使う言葉はな……。


・「合格する」…そんな言葉は使う必要がねーんだ。
なぜなら、オレや、オレたちの仲間は、
その言葉を頭の中に思い浮かべた時には!
実際に大学に受かっちまってて、もうすでに終わってるからだッ!
だから使った事がねェーッ。
こば、オマエもそうなるよなァ〜〜〜、オレたちの仲間なら…
わかるか?オレの言ってる事…え?
『合格した』なら、使ってもいいッ!


・『公平な試験を遂行する』『セレブのバカ息子も守る』
「両方」やらなくっちゃあならないってのが、「幹部」のつらいところだな。
覚悟はいいか?オレはできてる。


・『ま……まさか…』
も…もしかして、ツイテないのは…オレの方か!?
こ…こばのヤツがボーダーラインの点をとっているのが、絶対に「おかしい事」だったんだ。
ワケの分からん問題を3問もヤツの試験に混ぜてやったのに…。
ヤツが「ボーダーライン上にいる」のは、
太陽が西から昇らないのと同じように、おかしい事だったんだッ!


・フゥゥーー……
初めて…………大学に合格しちちまったァ〜〜〜〜〜♪
でも想像してたより、なんて事はないな。
そしてオレに向かって「バカ」だなんて言えるヤツは、
もう、これで誰ひとりいねーからな…。


・何よりも『困難で』…………
『幸運』なくしては、近づけない道のりだった………
大学に合格するという道のりがな……。


・(大学のセリフ)アリーヴェデルチ!(さよならだ)


・暗闇に道を開くのは、「覚悟」のある者だけだ…
おもしろくなってきた……最悪で犠牲(受験料)は必要だが…
このぼくとこばの「試験」は!「覚悟」が道を切り開く!!


・(不合格者のセリフ)きさまにオレの心は永遠にわかるまいッ!


・オレは「正しい」と思ったからやったんだ。間違ってそうだが後悔はない…
こんな世界とはいえ、オレは自分の「信じられる答え」を書いていたい!


・「情」に流され、血迷った事をするなんて……
あんたに恩はあるが、ついて行く事とは別だ…
あんたは現実を見ていない…理想だけでこの世界を生き抜く者はいない。
大学なくして、ぼくらは生きられないんだ…。


・こばは……信じる大学に落とされた………。
オレも昔……落とされた……
志望校からも…滑り止めからも……落とされた……
同じだ……こばと「オレ」は、なんか『似てる』……。


・(大学のセリフ)ボラボラボラボラボラボラボラボラ
ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)


・わたしは「結果」だけを求めてはいない。
「結果」だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ………
近道をした時、真実を見失うかもしれない。
やる気もしだいに失せていく。
大切なのは、『大学に受かろうとする意志』だと思っている。
向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は大学に落ちたとしても、
いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな。
…………違うかい?


・こば、おまえはりっぱにやったのだ。
そして大学に『受かろうとする意志』は、あとの者たちが感じとってくれているさ。
大切なのは…そこなんだからな……


・いいか、こば、最も気をつけなくちゃあいけないのはな…
『エンピツ』切れだぜ……
試験の時にまともな『エンピツ』がありませんでしたってのが、最もムカつく!
ちゃんとエンピツ削ってるか?


・これは「試験」だ。
大学に打ち勝てという「試験」と、オレは受けとった。
人の成長は…………大学に打ち勝つことだとな…
え? おまえもそうだろう?こば。


・オレをよく見ろッ! ふさわしいのは誰か!?
もう一度、よく考えろ! この世で「大学」に合格するのにふさわしい王は誰か!?
こば、「大学」を合格するには、貧弱な者ではつとまらないッ!!


・こば、
おまえには、不合格だった事を後悔する時間をも…与えんッ!!


・オマエは…………ドコへも……向カウコトハナイ…………
特ニ…「大学」ニ到達スルコトハ…………決シテ!……


・ヤツはもう、どこへも向かうことはない。
特にヤツが「大学」に到達することは、決して……
「落ちる」という真実にさえ、到達することは決して…『無限に』
終わりのないのが『終わり』
それが『浪人人生』


・オ、オレは、何回落ちるんだ!? 
次はど……どこから……い…いつ「受験」させてくるんだ!? 
オレは! オレはッ!
オレに試験を受けさせるなああーーーーーーーーーッ


・こば…それでいい……気にするな……
オレたちがここまで到達したことが……完全なる勝利なのだ。
これでいいんだ、全ては…
大学とは『学べる奴隷』だ……
オレたちはそれを解き放つことができた……
それが勝利なんだ……


・彼らがこれから歩む『苦難の道』には、何か意味があるのかもしれない……
彼らの苦難が……どこかの誰かに希望として伝わって行くような、
何か大いなる意味となる始まりなのかもしれない…
無事を祈ってはやれないが、彼らが『学べる奴隷』であることを祈ろう……
目醒めることで…何か意味のあることを切り開いて行く、
『学べる奴隷』であることを…


―完―


さて、勉強しますか…。


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