グランディア3

グランディアIII


大傑作「グランディア」以降、「グランディア2」「グランディアエクストリーム」と果てのない迷走を繰り広げていたグランディアシリーズがやっと還ってきた!という感じ。


テイストが初代に近づいた事によって、世界観こそ全く別モノだが、忘れかけていた「グランディア」の爽快感溢れる冒険を思い出し、思わずニヤリ。王道を行くストーリーは本当に気持ちの良い感覚。ただ王道を行くのはたやすく見えて案外難しいもんだなぁと全4作を通して痛感。戦闘は「エクストリーム」でやり尽くした感があったのだが、空中コンボの導入によりさらに進化していてビックリ!ストーリー、戦闘、と共に良く作りこまれており、限りなく傑作に近い良作。




※以下ネタバレ※




ただ残念なのがストーリーをもう少し丁寧に描いて欲しかったという事。ユウキがミランダを「お母さん」と呼ぶシーンやシュミットが墜落するシーンは思わず鳥肌が立ちそうになった程素晴らしい出来だったのだが、肝心のラスト周辺の展開がどうにも納得できなかった。いや、今までの展開からキャラがいい具合に立っていて、確かにエメリウスの心が救われるような状況は整っていた。しかし「状況→結果」という風に肝心のその過程をスッパリと飛ばしてしまっているのだ。上に挙げたような素晴らしいイベントの数々と全体の流れが良かっただけに本当にそこだけがどうしても残念でならない。そこらへんのエメリウスの心情を丁寧に描いてくれれば俺的には傑作を通りこして名作になっていたのに…。あえて開発者はそういう風に作ったのかもしれない。確かに想像力でそこらへんを補って楽しむという見方も分かる…が分かっていても俺にはそこはどうしても受け入れられなかった。うーん本当に残念。


後どうでもいい話だがグラフィックを凝りすぎて2枚組となったワケだが(ストーリー自体は長くも短くも無い)、FFシリーズがあのクオリティで1枚で収めているのに2枚組になるまでのグラフィックかなぁ…と。大してゲームに影響しないし本当にどうでもいい話。