亀田興毅ランダエタに判定勝ち

この前にあった試合の事でも。


まず最初に、これほど心が動かない世界戦の舞台があった事が新鮮な驚きでした…。かませ相手には「亀田とKOはセットや!」とのたまっておきながらそこそこ強い相手に当たると「判定で勝つぜ!」などといきこんでいる亀田君のパフォーマンスを見ていると盛り上がるどころか盛り下がってしまい、真っ当なやり方で世界奪取してもビタ一文僕の心に響くものは無かったのです。どんなスポーツ、どんな選手においても世界戦ともなれば「世界を獲るぞ!」という痛いほど純粋な気持ちが嫌でも伝わってきて多少なりとも心が動かされるものなのですが、今回は全く無し。感動する要素としては「バッシングに耐え実力で世界王者である事を証明した」等色々あると思うのですが…。次男のアレと一緒に放送した事も構成上よろしくなかったのですが、僕に言わせてみればこれは一種の才能ですね。ここまで感動を与えられないスポーツマンというのは本当に珍しい。


あと試合を見ていて思ったのは「本来亀田君は玄人ウケするボクサーだったのでは?」という疑問です。亀田興毅君本人はそれなりの才能を持ち合わせていてそれを伸ばすタメのたゆまぬ努力もできる人間だと思います。12月20日ランダエタ戦、あれが本来のスタイルだという事で、TBSの過剰なバックアップが無かった場合「華麗さは無くて地味なボクサー……だけど強い!」というのが亀田君本来の評価ではないでしょうか。そうなるとメディアに持ち上げられて他のボクサーの数十倍…数百倍の知名度を得た代償は「何をやろうと所詮イロモノである」というレッテル…これは一ボクサーとしては結構辛いものではないだろうかと思います。まぁそのお陰で莫大な金を得ているのであれはあれで幸せなんだろうと思いますけど。


メディアに作られたイロモノをみるのも少し飽きてきたので次の試合は多分見ません。かませと当てて「KOの亀田復活!」というあからさまなシナリオも用意されてる事ですし。